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木曽宿々

ぽつ、、、ぽつ、、ぽつ、 
しと、、、しと、、しと、しとしとり

時雨の音で目を覚まし
首を草原に回らせば
外は朝靄に煙っている

青々と草野で覆われた大地に
雨がゆっくり染み込んでいく

  秋雨や憂しと人世に染み渡る

奈良井宿に着いたのは昨日
もう山々が闇に覆われた晩であった

檜に囲まれた辺りは
静まり返り連なる宿々から
甘き匂いが立ち巡る

長い歴史と旅人の足跡が經り重なる中山道

時折、こういった無意識による間違いから
生まれくるものは後から振り返ってみると
何かの計らいではないかと感ずる事がある

時計を覗くと次の電車まで約半刻も

あることを

先ほど求めた地酒瓶を捻り

 

檜の白木で造られた木地盃に注ぐ

舎前には秋風が吹き渡り
枯れゆく中にまだいくつかの
紫陽花がしっとりとした
柔らかな青紫を放っている

旅の行程が全てが崩れたことを思いながら仕方無しと旧道の方に足を向けて小川を渡ると
石置屋根の

打ち捨てられた本には

縄文土器、後は短歌集

縄文土器の研究、短歌を携えた詩集と
「ズレによる創造」という本に出会う

人や物も縁に導かれて出会うよう
本との出会いも調べなのであろう

その著者 上田薫氏は


上田氏によると戦後の教育は


GHQによって
しかし、この内容は

日本人の手によって作られたと

私はもう今95年生きてるんです。いろんな目にもあったけど、今の世界に対してもいろいろ責任があると思いますが、でもともかく、そういうことはもっとしつこいほどねばり抜いて言っておきたい。」社会科の変容について

晩年のインタビューが残っている
その言葉を引いてみたい

 

 

 

 

「今の子どもたちにとっては、今の世界の様子っていうか、事に対して、例えば、ちっぽけな島のために、両方の大きな国が仲良くいかない、けんかしてるっていうようなこと、小学生が考えたっておかしいわけですよ。

・・・・

今起こってくる、例えば環境問題の大きな流れでも、それをわれわれは防ぐことができないです。とんでもないような台風がやってきたら、対応ができない。原子力っていうものがあるから、その兵器を使われればもう全部アウトになっちゃう、っていうふうなことに対して、人類はもう防ぎ止めることができない。

・・・・

今はもう人類はだんだん沈んでいくんだと、下りの斜面にあるんだと。はっきりそれを自覚して、そして今までこだわったようなものを捨てて、考え直していかなきゃいかん。そういうことができるような人間を育てたい。

・・・

もう時間は少ししかない。もう何百年ぐらい残ってるかどうかわからない。そういう状態にあるというふうに考えれば、いろんな今まで行き止まってるものも打開できると、私は思うんですよ。なんとかなると思ってるから、先送りっていうか、課題を残しちゃって、楽なことだけやっていくっていうことになっちゃう。

そういう甘いことではもうこの世の中は行かなくなってるということを、もっと確認しなきゃいけない。

子どもたちにもはっきり言わなきゃ。教科書にもちゃんと出てこなきゃ。なんか都合のいいことだけ書いてあるよね。それでは駄目なんだ。・・・・とにかく、まあまあでいきましょうと、後の時代にお願いしましょう、というのはずるいです、本当に。今こそ困難に取り組まなければ、後の世代はどうしようもないですよ。子どもたちは。今でもこんなにやりにくいのが、もっとやりにくくなる。もう近いんです、もう。100年て言えば、息子の息子、孫たちの時代ですよ。その時にもう世の中が狂ってくるっていう、そういうことをどう思ってるのか。自分たちが生きている間、なんとか無事にいっても、もうすぐ大変な時が来るのに、そのことについては、何にも手当てをしないっていうのかな、知らん顔っていうのは厚かましいと思いますよ、それは・・・

 

 

 

 

・上田薫

(日本文化の研究)

上田薫は日本で初めての哲学者である
西田幾多郎の孫にあたり、その

ここで、西田氏は哲学のその東洋思想を

上田氏によると西田幾多郎は万葉集に
多く学んだ、西田氏にとって歌は

「人生を現在の中心でつかんで、刹那の一点から見る」

哲学の探究の中で己が
心の調べとなっている

探求の中で、また子の死やわ

かくして 生くべきものか 
 人の世に五年 こなた安き日もなし

世をはなれ 人を忘れて 我はただ 
     己が心の奥底にすむ

愛宕山 入る日の如く 
  あかあかと燃し尽さん 残れる命

西田の盟友でありその哲学的思想にも
大きな影響を与えた鈴木大拙は
日本における霊性の現れは
中世の浄土思想と禅に

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